ただいま出張中です(その3)小栗判官伝説 [つれづれ]
ようやく出張が終了、初めての白浜と熊野を満喫しました。今日は最後に、中世から何百年もの間、説教節や浄瑠璃、歌舞伎などを通して広く語り継がれて来た、小栗判官の伝説について御紹介させて頂きます。
小栗判官と照手姫
http://www.nanki-town.jp/history/oguri.htm
「死と再生、愛の物語です」
【和歌山県印南町東光寺様蔵、「小栗と照手の寄進絵」】
熊野の地は古くから死霊の集まるところであり、また死者再生の聖域でもありました。また、男女の別、貴賎、淨不浄を問わずなんびとであっても受け入れてきた熊野の参詣者の中には、病人や乞食などの姿も多くみられました。
彼らは、熊野に詣でれば病苦から逃れられ、たとえ途中で行き倒れても来世で救われる、また道行く人々と助け合うことが死んだものへの供養になると信じて長旅の苦しみを分かちあいました。
小栗判官の伝説は、こうした熊野の地が基盤になって語り継がれてきた『死と再生の物語』なのです。
「良い感じの湯治場でした、今度は是非泊まりで...」
【湯の峯温泉 つぼ湯】
地の底から蘇生し、餓鬼阿弥(がきあみ)となった小栗判官が土車に乗せられ、東海道を熊野に向かい、湯の峯温泉にたどりつき、つぼ湯に入湯して、もとの勇者に立ち直るというのが、小栗判官の伝説です。
餓鬼阿弥の姿となった小栗判官が49日間湯治をして甦った地として伝えられるつぼ湯は、谷川沿いにあります。2人入ればいっぱいの小さな岩風呂で、乳泊色をしているお湯は1日に7回湯の色が変化するといわれています。
小栗が傷を癒した湯の峰温泉は、現在も川湯温泉、渡瀬温泉とともに本宮温泉郷として数多くの温泉客で賑わっています。小栗伝説にまつわる史跡も各所にみられます。
中辺路とは、小栗が餓鬼阿弥の姿で土車に乗せられて湯の峰まで運ばれた道です。熊野古道のハイライトともいえるほど、格式の高い王子や旧跡が数多く残されています。
このルートは滝尻王子から熊野本宮大社を目指して、約40kmの距離があります。健脚の方は一泊二日で歩くことが可能なコースですが、現在の国道311号線にほぼ沿って伸びているので、もしも気軽に行きたいという方は、ドライブしつつ見所付近で下車し、散策する事も出来ます。
中世の愛の奇跡に触れる事が出来ます、みなさまもいつか是非...。(*'_'*)
小栗判官の伝説にご興味がおありの方、しっかり読みたい方にはこちらがおすすめです。
他にもスーパー歌舞伎版や、気軽にマンガ版をお読みになりたい方にはこちら。
梅原猛著作集〈19〉戯曲集―ヤマトタケル・小栗判官・オオクニヌシ
- 作者: 梅原 猛
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2003/07
- メディア: 単行本
熊野古道に興味がおありの方は、以下を是非御読みになってみて下さい。
推理小説ファンの方は、こちらをどうぞ。
黒い招き猫が49日間湯治すると....
by (2005-11-07 20:07)
かえる妻さんこんばんは、nice!頂き有り難うございます。(^_^)
by ちぇぶらさん (2005-11-07 21:20)
黒い招き猫さんこんばんは、いらっしゃいませ。コメント頂き有り難うございます。黒い招き猫さんが49日間湯治をすると...白い招き猫さんになる、とか(笑)。それともスーパー黒い招き猫さんになる、かな?(^_^;)
by ちぇぶらさん (2005-11-07 21:22)
風情があっていいですねぇ
行きたくなります。
by sugao (2005-11-07 22:02)
sugaoさんこんばんは、いらっしゃいませ。nice!&コメント頂き有り難うございます。(^_^) ホントにいいところでしたよ、おすすめです。私も今度は仕事抜きで行ってみたいです...。
by ちぇぶらさん (2005-11-07 22:39)
う、温泉いいなあ。湯治いいなあ。
風情ありますよねえ・・・
by denboshveen (2005-11-08 08:52)
denboshveenさんこんにちは、いらっしゃいませ。nice!&コメント頂き有難うございます。(^o^) 私も久しぶりに温泉気分を満喫してきました。温泉大好きなものですから、ヨーロッパにいた頃もドイツのスパなど色々まわりました。日本にいる間に、出来るだけ日本の色々な由来と趣のある温泉をまわってみたいと思ってます。
by ちぇぶらさん (2005-11-08 10:34)